IT導入補助金でHP制作・動画制作は対象になる?【2026年版】IT導入支援事業者が解説
「ホームページを新しくしたい。IT導入補助金が使えると聞いたけれど、本当にうちでも申請できるのだろうか」——IT導入支援事業者として登録している弊社にも、こうした相談が多く寄せられます。
結論からお伝えします。IT導入補助金(2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に改称。検索では今も旧名称が主流のため両方を併記します)で、ホームページ制作費・動画制作費そのものを補助対象にすることは、原則としてできません。支援対象が「継続的に使うITツールの導入」であり、「制作物の外部発注」ではないためです。
この記事では、IT導入支援事業者として登録している弊社トルアスが、公式の「ITツール登録要領」をもとに対象・対象外の線引きと、HP制作・動画制作に本当に使える補助金の選択肢を解説します。
IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)はHP制作・動画制作に使える?結論
結論、単なるホームページ制作費・動画制作費は対象外です。制作会社へのデザイン・コーディング・撮影・編集の外注費は、補助対象外の経費に明確に該当します。
この制度は中小企業庁が所管し、中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営しています(正式名称「中小企業デジタル化・AI導入支援事業」)。登録済みのIT導入支援事業者・ITベンダーが提供する「ITツール」の導入費用を補助する仕組みで、ホームページや動画のような制作物はそもそも対象外です。
なぜホームページ制作・動画制作は対象外なのか?公式の線引きを確認する
結論、対象は「完成しているソフトウェア・システムの継続利用」に限られ、「注文してゼロから作ってもらうもの」は想定されていないためです。中小機構の2026年度版「ITツール登録要領」に、補助対象外となるものが具体的に列挙されています。
- ホームページ制作・サイト制作・WEBアプリ制作・スマートフォンアプリ制作・コンテンツ制作等の制作ツールにおける、追加開発にかかる費用が含まれているもの
- ホームページ制作ツールやブログ作成システム等で作った簡易アプリケーション(入力・保存・検索・表示等の簡易的な機能しか持たないもの)や、ホームページと同様の仕組みのもの
- 広告宣伝に類するものや、広告宣伝費用が含まれるもの
ホームページは1つ目・2つ目に、PR動画や販促動画のような広告宣伝目的の映像は3つ目に該当します。「広告宣伝に類するものは対象外」という一文が、動画制作を除外する直接の根拠です。
予約システムやECサイトなら対象になる?公式の例外規定を確認する
結論、可能性はありますが「HPに機能を追加してもらう」のではなく「完成された登録済みのITツールを導入する」形である必要があります。登録要領は「既に完成し追加開発費用を含まない制作ツール」「分析・演算処理・制御等のプログラム」を例外として認めています。
| ケース | 対象になるか |
|---|---|
| ホームページのデザイン・コーディング費用(新規制作) | 対象外 |
| ホームページ制作ツールで作った、入力・表示のみの簡易フォーム | 対象外 |
| 登録済みの会計・受発注・決済ソフト等、完成済みITツールの導入 | 対象になり得る |
| 予約管理・在庫連携等、分析や自動処理を伴う業務システムの導入 | 対象になり得る |
「予約フォームを作り込んでもらう」追加開発は対象外になりやすく、「登録済みのSaaS型予約システムを導入する」なら対象になり得ます。注文するか、既製ツールを選ぶかで扱いが変わります。
IT導入補助金はいつ「デジタル化・AI導入補助金」に変わった?生成AIの扱いも解説
結論、2026年度からIT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に改称されました。申請枠も通常枠・インボイス枠(2類型)・セキュリティ対策推進枠・複数者連携デジタル化・AI導入枠に整理されています。
もう1つの変更点が、生成AIの取り扱いの明確化です。AI機能を搭載したソフトウェアは登録申請時に申告し、ITツール検索画面上に「AI搭載」と表示される仕組みになりました。文章・画像等を生成できるAIモデルを「生成AI」、分類・分析・予測等を行うそれ以外を「生成AI以外のAI技術」として区分します。対象になるのはAI機能搭載のITツールそのものであり、生成AIでホームページや動画を作る行為自体が対象になるわけではありません。
【2026年7月時点】デジタル化・AI導入補助金は今申請できる?
結論、通常枠・インボイス枠(2類型)・セキュリティ対策推進枠は2026年7月21日(火)17:00が1次締切、交付決定予定日は9月2日(水)です。複数者連携デジタル化・AI導入枠は1次締切8月25日(火)17:00、交付決定予定日10月7日(水)です。
通常枠の補助率は1/2、条件を満たせば2/3。補助額はプロセス数に応じ、1プロセス以上で5万円以上150万円未満、4プロセス以上で150万円以上450万円以下です。以降の締切回は公式サイトで順次公表されるため、申請時は最新の公募要領をご確認ください。審査があり、申請すれば必ず採択されるものではありません。
HP制作・動画制作の費用を補助金でまかないたいなら、どの制度を見ればいい?
結論、HP制作・動画制作そのものの費用を補助対象にしたいなら、この補助金以外の制度を探すのが近道です。代表例は小規模事業者持続化補助金、鹿児島県内ならかごしまの「稼ぐ力」加速化総合補助金です。
小規模事業者持続化補助金は「広報費」または「ウェブサイト関連費」でホームページ・動画の制作費を計上でき、上限は各30万円(税込)です。詳しい対象経費や公募スケジュールは小規模事業者持続化補助金で動画制作費はいくら補助される?で解説しています。鹿児島県内ならPR動画制作費を対象経費に明記する「稼ぐ力」加速化総合補助金も選択肢です。県・市の制度は鹿児島の動画制作で使える補助金まとめ、全国の制度は動画制作で使える補助金・助成金まとめをご覧ください。
IT導入支援事業者のトルアスに、何を相談できる?
弊社トルアスは2025年からIT導入支援事業者として登録し、2026年度もLINE公式アカウント関連のITツールを登録して継続しています。相談を受ける中でも「ホームページを作りたいが、IT導入補助金は使えるか」という質問はよく聞かれます。一方で弊社自身も2024年にインボイス枠で採択され、交付を受けた経験があります。
申請する側・支援する側の両方を経験してわかるのは、この補助金は「継続的に使うツールを選ぶ」制度であり、「作りたいものを注文する」制度ではないという構造です。弊社は「IT導入補助金でHPが作れます」とはお伝えできませんが、実情に合う補助金選びの交通整理はご相談に乗れます。
まとめ:IT導入補助金とHP制作・動画制作
IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)とHP制作・動画制作の関係を整理します。
- 単なるホームページ制作費・動画制作費は、原則として補助対象外
- 対象外の理由は「広告宣伝に類するもの」「追加開発費用を含む制作ツール」等が公式のITツール登録要領で明記されているため
- 対象になり得るのは、完成済みの登録済みITツール(予約システム等の業務システム)を導入する場合のみ
- 2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に改称。通常枠等の1次締切は2026年7月21日17:00
- HP制作・動画制作費をまかないたい場合は、小規模事業者持続化補助金や鹿児島県・市の地域制度が近道
弊社トルアスは、IT導入支援事業者としての登録に加え、IT導入補助金インボイス枠(2024年採択)の交付実績もあります。制度選びに迷っている方は、お気軽にご相談ください。
動画制作・ライブ配信・補助金活用のご相談(無料)
テレビ局出身のスタッフが、企画・費用の考え方から補助金の活用まで一緒に整理します。「まだ検討段階」という方もお気軽にどうぞ。
お電話でも承ります:050-3551-0135